時事情報・その他
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2022年6月7日に閣議決定された「骨太の方針2022」にて2023年4年からオンライン資格確認が原則義務化されることが決まりました。
現状どの程度運用されているかと言いますと2022年5月1日時点の医科診療所の状況は
全医科診療所の内、カードリーダーを申込んだ施設 45.5%
全医科診療所の内、準備が完了している施設 17.1%
全医科診療所の内、運用を開始している施設 12.7%
となっています。
5月時点では約半数は未対応、対応を始めているクリニックでもカードリーダーは申し込んでいるもののベンダーへの工事依頼で止まっているクリニックが多いようです。
現時点では原則義務化の方向で進んでいるためまだ対応していないクリニックにおかれましては準備を進められると良いでしょう。
オンライン資格確認とはマイナンバーカードもしくは保険証の記号番号を用いて患者さんの資格情報が確認できるようになるシステムです。さらに患者さんの資格情報を取り込めるようになるため、保険証を見ながら住所などを入力する手間も削減されます。
また、患者さんの同意があればマイナンバーカードを用いて過去5年分の特定健診情報と過去3年分の薬剤情報を確認できるようになります。
特に受付での入力負担の軽減については日々の診療上効果が大きいでしょう。
オンライン資格確認の運用を開始するまでには以下の1~3のステップが必要となります。
まずはオンライン資格確認で用いるカードリーダーを申込ます。
申込はこちらの「オンライン資格確認・医療情報化支援基金関係 医療機関向けポータルサイト」より顔認証付きカードリーダーをお申込みください。
なお、クリニックであれば1台無償で提供されます。
リーダーによって発送までの期間が異なりますが現時点で発送まで数か月となっているものもありますのでご注意ください。
2.システムベンダへ発注
次にシステムベンダへ工事の発注が必要となります。
レセコンのメーカーにご連絡ください。
こちらも期限が近づいてくると工事日程が混み合うと予想されますので早めにメーカーへご相談いただくと良いでしょう。
3.導入・運用準備
工事が完了したらポータルサイトにて申請、登録を行ってください。
期限内であれば工事完了後、補助金の申請を行えますのでこちらも忘れず申請を行っていただくと良いでしょう。
オンライン資格確認導入にあたっては補助金が設定されており、資格確認端末の購入費や、ネットワーク設定作業に係る費用、ルーターやLANケーブル等の機器購入費などが補助金の対象となります。
注意書きにあります通り、令和5年3月末までに対象事業を完了させ令和5年6月末までに交付申請したものが対象となるため、期限に注意しながらリーダーの申し込みや工事手配を進めていただくと良いでしょう。
こちらの申請は「オンライン資格確認・医療情報化支援基金関係 医療機関向けポータルサイト」から行えます。
■カードリーダーの種類について
本記事執筆時点では5つのメーカーからリーダーが出ています。
大きな特徴があるのが下記の2社です。
株式会社アルメックスのものは紙の公費医療券、受給者証の読み取りが可能
キャノンマーケティングジャパン株式会社のものはコンパクトかつ読み取り部分を取り外してハンディタイプとしても運用可能
私がお付き合いしているクリニックでは、受付スペースの関係からキャノンのものが人気があるように感じますが、それぞれの特徴を下記ポータルサイトでご確認の上導入機種を決めていただくと良いでしょう。
https://www.iryohokenjyoho-portalsite.jp/application/post-6.html
オンライン資格確認については様々な意見がありますが、現時点では政府は原則義務化の方針を固めていますので補助金を活用しながら導入していただくと良いでしょう。
年末から年明けは工事が混み合う恐れがありますので眼科にとって閑散期であるこれからの時期を活用していただき対応を進めていただければと思います。